旭川で働いていた岳が、貞美の声が聞こえた気がして周囲を見回し、風がガーデンをひとしきり撫でていくシーン。良かったですね。
人にはああいうテレパシーみたいなのがほんとにある気がします。
貞美が風となって自分の息子、岳の周りの花々を撫でていくあのシーンは、イングリッシュガーデンだらこそさまになりますね。
ほんとに美しいシーンでした。
チャペルでのコンサートでルイから渡されたカンパニュラの押し花を前に、涙ながらに「カンパニュラの恋」を歌う茜、そして富良野に帰って行くルイの姿がオーバーラップする。
このシーンも、せつなくて、悲しくて、だけど愛だけは暖かく。印象に残るシーンでした。
雪が解け、富良野に春がきて、花々がまた咲き始める。
エゾエンゴサクの花が初々しく再びあの時のように咲き乱れていて、カメラが天に昇って行き、そのエゾエンゴサクがどこまでも広がっていく様を捕らえていくが、そこにはぽっかりと穴が、そしてその穴はくっきりとした長方形になり、貞美のキャンピングカーを停めていた場所になる。
なんだかこのシーンにすべてが納まっていた気がします。
季節のように繰り返すひとの生と死、最後がはじまりに繋がってまるで輪廻のようです。貞美が植えたエゾエンゴサクは家族への愛と償い。ぽっかりあいた長方形は貞美の罪と罰。でもその罪と罰はいずれはまわりのエゾエンゴサクで埋め尽くされるだろう。そしてその様子を空から神がずっと見ている。





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